内丹とは

《内丹術》と調べて頂くと、『一般的には、天地万物の構成要素である「気」を養うことで、自己の身中に神秘的な霊薬である「内丹」を作り、身心を変容させて、道(タオ)との合一を目指す、性命を内側から鍛練する中国の伝統的「修行体系」である。』とあります。 これでは普通の人には分かりません。
今回の「テーマ」は「内丹法」が持たらす「陽の氣」とは「どの様なものなのか?」なぜ「内丹法」なのか?について、実際のところを「解説」してまいりましょう。

「内丹法」は内丹という言葉が、南北朝時代の天台宗第二祖南岳慧思の『立誓願文』には「神丹の薬を足らしめて、この願いを修(おさ)め、外丹の力を藉(か)りて、内丹を修めん」とあり、これの前身となる「外丹」が物理的に丹を作る「技術」ですが、これに取って代わるように歴史の表舞台に登場していますので、今より約三千年ほど昔に端を発しています。まさに中国が時の権力者により「統一」されようとしている「時代」。 「道教」の身体技法を元に「神仙思想」を取り込み、「禅宗」と「儒家」の思想と実践を融合させた、「修行体系」として、「哲学体系」を含めて練り合わされました。万物の「気」の運行原理としての、「陰陽五行」は「人」にも「内在」されているとして、「気」を凝集・活性化させることにより、「身心」をあるぺき様態に「戻そう」とする「修行体系」として、研究、開発されてきたのです。人の「心身」を本来の、あるべき様相に「戻す」とあります。人の「氣」には「陰陽」の「両極」があり、「陽の氣」は「先天の氣」とも呼ばれます。 そもそも、我々が「あの世」に居る時は、「身体」という物を持たず「魂」だけの状態にあります。「魂」は「燃える」と言う表現をしますが、「この世」においても人が純粋に、他の「意図」も無く「本気」になって、「心」を「燃やす」時の「熱気」や「湯気」が「陽の氣」です。「あの世」では、この「陽の氣」で持って「意思疎通」をしています。「あの世」とは、ある意味「汚れた」「この世」とは違い、一切の「苦痛」や「利害」も有りませんから、何も「意図」する必要も無く「疑う」必要も無い、「純粋、無垢」な「心持ち」でいられる訳で、全てが「本気」の世界です。思っただけで相手に「伝わり」ますから「隠し事」も出来ない世界でもあります。「内丹法」では、この「陽の氣」に「包まれた」状態こそ「人」の本来「あるべき様相」であると考えているのです。